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聖杯戦争の概要、といっても詳しくここに書くのもアレなのでそれは調べて貰うとして ここでは元ネタの聖杯戦争との差を書いておくとします マスターについて マスターは魔力の強い人間が近くにいた場合、それが誰かを感知できる(魔力をあまり持っていない人は把握しきれない。これも個人の能力による) マスターはサーヴァントを視認した時、スキル、宝具により妨害が無い限り、パラメータを把握できる ここらは大体同じで、第一回目は追加で 宝具、真名に関して 真名を解放する宝具の場合(例えば武器、エクスカリバー等) それの所持者を候補として絞る事ができる。 真名を解放しない宝具も、発動し、それを明確に観測した場合、敵対者及び宝具の対象者は大凡の目処を立てる事が可能。 使い魔の使用、または観戦した場合は真名解放の宝具であろうともなんとなくわかる程度で留まる。 観戦情報からは真名看過はできないとする。どれだけ情報収集をしても一定以上から進まず、なんとなくこんな感じの宝具がくるかもしれない、位の認識。 また、真名が割れた場合、宝具がどんな物かというのを大体で把握可能。 真名を探る場合も〝キャラクターの観点に立ち〟〝その上でどの情報を引き出せばいいか〟等を明確に行えた場合。 更に候補を狭める、または真名を把握できる事とする。 を、マスターには追加します つまりはいい勝負をすれば、中身が割れるという事になります。 また、今回の聖杯戦争においては、一次、二次共に何の問題もなく、規則も確かな物として執り行われた事となっています。 + ネタバレ注意 聖杯の正体は「願望器」ではあるが、その本質は原作のそれと大きく異なる。 その実態は「どこでもドア」に近く、無限に存在する平行世界を観測し、手向けられた願いに最も近い可能性の平行世界に優勝者を転送する「FAX」のようなもの。 ただ致命的な欠陥が存在し、願いを叶えた優勝者は存在そのものが別の平行世界に転送されるため、願望の成就後に元の世界からは優勝者の存在は抹消される。その際に「あるべきはずの存在」が消失することで、現行の世界に歪みが生じ、剪定事象化──、すなわち「元の世界は消滅する」ことになる。 なお、優勝者は平行世界におけるもう一人の自分の意識に上書きされる形で転送されるため、そちらの世界にはなんら影響を及ぼさない。 今回の聖杯は、優勝者の願いは叶えるが、代償として古の世界を消滅させるという「粗悪品」なのだ。
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聖杯戦争炎上 ◆devil5UFgA 「あの人がどんな人だったか、だって?」 「アンタだって知ってるだろ、今でも追悼番組が作られるほどだぜ?」 「古事記に記されたマッポーの世に舞い降りた聖人。 約束された千年王国へと人々を導く救世主。 やっと、聖人の認定を受けたその時、しかし、卑劣なテロリストに殺された悲劇の英傑」 「ん? 俺の意見を聞いてるのか?」 「それこそ、特集番組で耳にタコが出来るほどに言っただろう」 「あの人は悪魔さ、聖人認定されようがね」 「俺は無神論者だがね、それでも信じざるをえない存在ってのもある。 あの人に会って、俺はそう思ったんだ。 あの人は俺なんかとは違う、別格さ」 「ラオモト=サンは実際神様さ、なのに、人間なのさ」 ――――だから最高に悪魔なんだ、人間なのに神様だからね。 ◆ 「ムッハハハハ!」 諸君らは聖ラオモトという聖人をご存知であろうか。 かつて、聖人認定を受けたその日、卑劣なテロリストニンジャに暗殺された悲劇の聖人だ。 マッポーの世に舞い降りた聖人、ラオモト・カン。 「も、申し訳ありません、ラオモト=サン!」 その聖ラオモトへと跪く一人のニンジャ。 ニンジャ……? そう、ニンジャだ! 聖ラオモトは神話的怪物であるはずのニンジャを跪かせているのだ! これもまた聖人たるラオモトの威光か!? 答えは、否だ。 ニンジャはラオモトの聖なる後光に跪いているのではない。 ラオモトが宿す七つのニンジャソウルと、ラオモト自身が持つ比類なきカラテに跪いているのだ! そう、聖ラオモトはニンジャ……ニンジャなのだ! 「気にするでないヘルカイト=サン!」 「ハ、ハハー!」 ラオモトの赦しの言葉を聞いてもニンジャ―――ヘルカイトはただひたすらに平伏していた。 その瞳には恐怖だけが浮かんでいた。 ヘルカイトはラオモトがただの聖人でないことを知っている。 いや、恐らくこの世で聖人から最も遠い存在。 暴君、己以外の民から全てを吸い取る者なのだ。 マッポーの時代の都市、ネオサイタマはラオモトのための都市だった。 その世界でラオモトは君臨していた、一人の狂った死神が現れるまでは。 「立つが良い、間違いは誰にでもあるコウボウ・エラーズと言うではないか」 「ハハー!」 そう言われてもなお平伏し続けた。 ヘルカイトは恐ろしさの中に、敬意を抱いているからだ。 ラオモトの前で無礼な真似は出来ない。 「確かにヘルカイト=サン、オヌシが運んできた案件、多くのシックスゲイツ・ニンジャが犠牲となった。 オヌシの偵察任務の不十分な結果と言えるだろうが。 しかも、この火災……聖杯はなんとも言わんが、オヌシの隠蔽工作であろう? NPCもそこそこ死んでしまったのではないか」 「オ、オユルシヲ、オユルシヲ! ラオモト=サン!」 「ムッハハハ! 気にするでない、ヘルカイト=サン!」 おお……なんたることか。 この二人は『そこそこ』という言葉で片付けられるNPCたちの魂なき哀しみを理解していない! 「泥棒がバレたら火をつけろと、かの英霊ミヤモト・マサシも言っておる! 聖杯=サンもルーラーたるワシの手足のオヌシの行動になんの問題提起も行わん! テすなわちワシから生じる行動は聖杯の意思、すなわちワシこそがルール! この場でムーンセルとのパイプを作り……また別の聖杯戦争において、ルーラーとして召喚されようではないか! ワシこそがルール! すなわち、ワシこそが聖杯! ワシのために戦わす! そして、憎きニンジャスレイヤーが現界した際には弄ぼうではないか!」 「さすがですラオモト=サン!」 「ムッハハハ!」 これが、これが願いを計る天秤の所業だとでも言うのか! ラオモトはルーラーであるその立場を良いことに、私腹を肥やしている! 死してなお尽きぬその欲望! 「ムッハハハ!では、ヘルカイト=サン、良きように、の!ムッハハハ!」 「ヨロコンデー!」 そう言って偵察任務に秀でたヘルカイトは飛びだっていった。 ラオモトにとって、聖杯戦争もまた児戯だ。 死して見つけたある種の世界。 その世界を漂うラオモトは聖杯によってルーラーとして招かれた。 この偽りのサツバツ都市に跋扈するサーヴァント。 彼らを殺し、魂を食らう。 ラオモトにはそれが可能であった。 【クラス】 ルーラー 【真名】 ラオモト・カン@ニンジャスレイヤー 【パラメーター】 筋力B 耐久B 敏捷B 魔力A++ 幸運A+ 宝具C 【属性】 秩序・悪 【クラススキル】 真名看破:B 「ルーラー」のクラス特性。 直接遭遇したサーヴァントの真名・スキル・宝具などの全情報を即座に把握する。 あくまで把握できるのはサーヴァントとしての情報のみで、対象となったサーヴァントの思想信条や個人的な事情は対象外。 また、真名を秘匿する効果がある宝具やスキルなど隠蔽能力を持つサーヴァントに対しては、幸運値の判定が必要となる。 【保有スキル】 自己改造:D 自身の肉体に、まったく別の肉体を付属・融合させる適性。 このランクが上がればあがる程、正純の英雄から遠ざかっていく。 他者のニンジャソウルを奪い取ったラオモト・カンは自己改造スキルを持つ。 直感:A 戦闘時に常に自身にとって最適な展開を“感じ取る”能力。 研ぎ澄まされた第六感はもはや未来予知に近い。視覚・聴覚に干渉する妨害を半減させる。 すなわちカラテだ。 カリスマ:A(B) 大軍団を指揮する天性の才能。 Aランクはおおよそ人間として獲得しうる最高峰の人望といえる。 本来Bランクであるカリスマスキルを聖人スキルを使って1ランク上昇させている。 聖人:- 聖人として認定された者であることを表す。 聖人の能力はサーヴァントとして召喚されたときに"秘蹟の効果上昇"、"HP自動回復"、 "カリスマを1ランクアップ"、"聖骸布の作成が可能"から、一つ選択される。 ラオモトはカリスマを1ランクアップを選択した。 【宝具】 『葬界六門(ソウカイ・シックスゲイツ)』 ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:1 最大捕捉:上限なし クロス・カタナ・エンブレムを代紋に活動する、非合法ニンジャ組織の威力部門担当ニンジャを召喚する。 最強のイーグルである己が動くことを是としないラオモト・カンの手足のような存在。 『シックスゲイツの六人』とそのアンダーガードに名を連ねたことのあるニンジャならば、ラオモトは例外なく召喚できる。 『慾張計画(デモリション・ニンジャ)』 ランク:C 種別:対魂宝具 レンジ:- 最大捕捉:- ラオモトはリー先生の「ヨクバリ計画」によって、元々の憑依ソウルである「ブケ・ニンジャ」に加えて六つのニンジャソウルを宿す事に成功した特異体質である。 常ならば一人に一つしか宿らないソウルを複数所持している。 ということは、それぞれのソウルの特性を引き出して、カラテ中にいきなり全く別の戦い方が出来るということ。 当然相手はラオモトが宿すソウルを知り得ないため、圧倒的なカラテも相まって非常に強力。 【weapon】 かの英霊ミヤモト・マサシが所持していたナンバンとカロウシ、二本の刀を所有している。 【人物背景】 ソウカイ・シンジケートのドンにして、七つのニンジャ・ソウルを同時に憑依させた悪魔的存在「デモリション・ニンジャ」。 平安時代の伝説的剣豪ミヤモト・マサシを崇拝し、彼が使ったとされる双子の刀「ナンバン」「カロウシ」を持つ。
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あなたは唐突に中空に浮かんでいた。 そこは、まるで小惑星帯のように星々が動き、またぶつかり合っている宇宙空間のようだ。 周囲を見渡すと、銀髪の青年が目の前に立っていることに気づいた。 「やあ。この地に最後まで残ったマスター」 青年は柔らかい物腰で語り掛ける。 「改めて自己紹介しておこう。僕はこの聖杯戦争を司る裁定者、ルーラーのサーヴァント『アルヴィース』だ。 聖杯戦争の本選開始まで、後1時間も無い。そこで君に質問を一つしよう」 アルヴィースは指を一本立てた。 「『この聖杯戦争は聖杯のあるべき場所『楽園』に辿り着く者が既に確定している。そして、それは君ではない』」 その言葉をアルヴィースが口にした瞬間、あなたの頭の中を何かが通り抜けた。彼の言ったことは真実であると思うようになった。 「そう知ったとしても、君は戦えるかい? 奇跡に手を伸ばせるのかい?」 聖杯を手に入れるのは自分ではない。そう悟ったあなたの返答は―― 『そうだとしても、確定した未来の後は白紙でしょ? 勝者の横からぶん殴って聖杯を手に入れられる可能性がある以上、未来が決まっていても、まだ現在を変える余地があるなら私は決してあきらめないわ』 『だったらそいつが聖杯にたどり着く道を探り、横から令呪をかっさらって私が願いを叶える』 『辿り着く者が決まっていたとしても、その後聖杯を手に入れるとは限りません。あなたが測定した未来でも現在を変える権利は今を生きる僕たちにあり、そして聖杯を手に入れるのは僕です』 『だったら私は……その未来を超えて聖杯戦争を止める!』 『私は! そんなこと信じない! 私は聖杯を手に入れて過去をやり直す!』 『波紋の催眠術みてーなこと使って言われても信じられねーな。それに俺は黒幕をぶちのめすのが目的なんだ。聖杯は悪人の手に渡らなければそれでいい』 『だとしても、私は『歌で人を幸せにするため』動き続け、だからこそ人が互いを傷つけあうこの聖杯戦争を止めたいです』 『私が辿り着かなくても、マスター皆が幸せになれる。そんな願いを叶えてくれるマスターを探してご奉仕します!』 『私はきっといるだろう誰も傷つけずに聖杯を手に入れて願いを叶えたいマスター達を探してみんなでその場所へ行きます。そうすれば本当にたどり着ける人間が誰だか分からなくなっちゃいますから」 『私自身が辿り着かなくても、そのマスターを傀儡にすれば結果は変わらないですねぇ』 『…………うるせー! 勝手に未来なんて決めてんじゃね―!! 私は絶対ゆりねをブッ殺すんじゃオラ―!!』 『俺は聖杯にたどり着く結果より、そこまでの過程で何を信じたくて、何を願いたいかを知りたい。だから手に入らないとしても戦う』 『私は聖杯も奇跡も何もわかりません。ですけど聖杯戦争を止める気持ち、ライダーさんを信じる気持ちだけは持ちたいです』 『あらかじめ決まってる出来レースだったらそんな問いかけ意味あるの? ただのチートじゃない。私はそんなことを信じずに聖杯へとたどり着いてみせるわ』 『私が辿り着かなくても、マスター皆が幸せになれる。そんな願いを叶えてくれるマスターを探してご奉仕します!』 『……だったら全てぶっ潰してやる』 『私は……聖杯を手に入れる。そのためならそのたどり着く人が聖杯に向かう途中でその人を殺してでも聖杯にたどり着く』 『もし聖杯が手に入らなくても、私が先輩を殺しさえしなければそれでいいんです』 『それでも俺は最後まであきらめずに戦い、生きるよ』 『オレはどうなってもいい。ただレオが辿り着くために戦うだけだ』 『誰が聖杯にたどり着いても、僕が希望に溢れた聖杯戦争にしてみせるよ』 『洗脳など私にとっては無意味だ。聖杯を手に入れるのは私以外にいない』 『その辿りつく者ってのは『主催者』か『黒幕』の事じゃねえのか? もしくは辿り着いたヤツをそいつらが利用するとか。どっちにしても聖杯に繋がる道を見つけ裏から操ってる黒幕野郎をブチのめしてみせるぜ』 『それなら俺はそのただ一人だけが生き残る未来をぶち壊す!』 『俺は俺が聖杯にたどり着けなくても、戦いを止めるため、人を救うため戦うだけだ』 『……オレはあの時引けなかった引き金のために戦う。無駄死にだとしても奇跡に手を伸ばす』 『それでも例えばマスターみんなでそこに行きさえすれば、誰が本当にたどり着く人間かなんてわからなくなっちゃうでしょ? 私はそのために戦うわ』 「君の『覚悟』は受け取った。その意志が強く保たれん事を」 あなたとアルヴィースの距離が離れてゆき、小惑星帯のような景色は暗闇に塗りつぶされていった。 ◇ ◇ ◇ 教会内で言峰綺礼とDIOがそれぞれ手を後ろに、前に組んで空中投影パネルの前に立つ。 カウントタイマーが00 00 00 00になった瞬間、パネルにマスターの名前とサーヴァントが並んで表示された。 No.01 遠坂凛セイバー No.02 巴あやセイバー No.03 レオナルド・ビスタリオ・ハーヴェイセイバー No.04 衛藤可奈美セイバー No.05 二階堂ルイアーチャー No.06 ジョセフ・ジョースターアーチャー No.07 ヴィヴィアーチャー No.08 桃宮いちごアーチャー No.09 オネストランサー No.10 ルビー・ローズランサー No.11 邪神ちゃんランサー No.12 吉野順平ライダー No.13 香風智乃ライダー No.14 七海千秋ライダー No.15 ウィキッド/水口茉莉絵ライダー No.16 新条アカネキャスター No.17 間桐桜キャスター No.18 千翼アサシン No.19 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイアサシン No.20 狛枝凪斗アサシン No.21 ザキラバーサーカー No.22 エドワード・エルリックバーサーカー No.23 上条当麻バーサーカー No.24 衛宮士郎アルターエゴ No.25 コラソン/ドンキホーテ・ロシナンテアルターエゴ No.26 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンブレイド No.XX ミザリィアヴェンジャー、フォーリナー 【傭兵システム】アーチャーエミヤ 【傭兵システム】ランサークー・フーリン 【傭兵システム】アサシン燕青 「ミザリィを除いた全マスターの端末に回線を接続」 綺礼が口を開く。 「只今を以って聖杯戦争の本戦開始を宣言する。これより各自元の世界に戻るための扉は消え去り、聖杯を手に入れ帰還できるのはただ一人となった。 その事実を認識し、皆存分に殺し合い給え。そして汝自身を以って最強を証明せよ。 されば『天の聖杯』は勝者の元にもたらされん」 ◇ ◇ ◇ ビッグアイ屋上。 真下で正月のパレードが行進している中、ガラクシアはそれを怒りの念を込めて睨みつけた。 「憎み、恨み、叫び、吠え、全ての者に何物とも知れぬ怒りを抱いてきた同志たちよ」 ガラクシアは高らかに宣言する。 「時は満ちた。今こそ、我らガラクシアの底無き憎悪を存分に叩きつける時だ!」 ガラクシアの胴体から機械の部品が作り出され、一つの何かが構築されようとしている。 出来上がっていく形は、巨大な爆弾だ。 完成した瞬間、ガラクシアはためらいなく起爆。轟音が鳴り響き、爆風が夜空を赤く染めた。 ◇ ◇ ◇ 物質転換炉、特別捜査官ルームにてオペレーターが叫んだ。 「『ビッグアイ』屋上で大規模な爆発が確認されました!」 「録画をズームして爆発の対象を確認」 動揺するオペレーターに対し、冷静にアルヴィースは指示を下す。 「これは……女性です! 女性が爆弾に体を変換しているようです!」 「顔認証システムで全ての監視カメラから同一人物をチェック」 意図が分からないままオペレーターは指示に従い検索を始めた。 「確認できました。対象一致者はB-1地区『Eアイランド』内、D-2地区『ラストアンコール』屋上。D-5地区タウンゼン街、C-6地区ティア―ブリッジ1のケーブル上です。 その全てが、10名以上の武装した人間を連れています」 「起動兵を随伴した防衛隊を出動。武装した人間共々テロリストグループ「ガラクシア」として処理。抵抗するなら射殺も許可」 「了解しました」 驚きを隠せないルーム内のメンバーはアルヴィースに尋ねた。 「捜査官……あれは我々にとって未知の起動兵なのでしょうか……。自我を持つ起動兵は我々も所持していますが」 「あれは憤怒と憎悪の結晶だ。これが未知というならこれから先僕たちはさらに未知なる異変を目撃することになる」 そう言ってアルヴィースはモニターに目を向けた。 「これで全ては始まった。これからは君たちマスターが未来を、世界を創るんだ。 叶うならば、停滞と閉塞の未来ではないことを」 アルヴィースは誰にも聞こえぬ小声で呟く。かつて自身が見届けた『二つ』の『世界創造』を思い起こして。 ――――聖杯戦争、開幕――――
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亜種聖杯戦争の設定 "聖杯大戦"その後、魔術協会は、その地の管理の権利を手に入れた。 その地では、"大聖杯"の喪失により、霊脈の均衡が乱れた。 そして、偶然にも、その地には、数十もの聖杯を呼び出すだけの魔力を有してしまった。 だが、"大聖杯"無くては、今後正規的な聖杯戦争をすることはできない。 ───ならば、"大聖杯"の復活の為に、霊脈の高いこの地を、"召喚の地"としりよう。 ───ならば、この地に別の"聖杯戦争"が起きないために、"亜種聖杯戦争"と名を騙り、"聖杯戦争"を続けよう。 そうして、魔術協会は"亜種聖杯戦争"を始めた。 シスターK シスターKの正体は、ブカレストの調停者(ルーラー)。 彼女は、聖杯に呼ばれたサーヴァントである。 彼女は、"聖杯戦争"に、干渉する気はない。 ───彼女は、只、籠の中で祈り続ける。 謎の男 coming soon ●■▲聖杯大戦 coming soon
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2016 10/15~11/29 参加者様(敬称略、マスター五十音順) キャスター 正木敬之/有栖・リベリア:零史 セイバー 足利義輝/ニノマエ:織田たかみち スレイヴ ■■■■■■■■■■■/奈良野定晴:RE=IN ランサー 呂布奉先/柊聖十郎:ゼロサキ バーサーカー ランスロット/間桐雁夜:影連 ライダー クドリャフカ/御来屋椿:辿条 アーチャー エロース/夢実乃らぶか:みみぴい ルーラー 大岡忠相/豊川典善(依り代):トニー蔵 ログ 1日目 02KK聖杯戦争OP 02メイン 0201霊地 0201学園 2日目 0202海岸 0202学園 3日目 0203霊地 4日目 0204霊地|0204霊地2|0204霊地3|0204霊地4|0204霊地5 5日目(最終日) 0205霊地 02KK聖杯戦争ED 02ネタバラシ回
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7/10~8/16開催 参加者(敬称略) セイバー ローラン(オルランド)/久我原葵:RE=IN アーチャー バルバラ/エルトラスト:零史 ランサー アテーナー/神足文斗:たまき ライダー ヤギ/PLAYER:みみぴい キャスター サラ・ウィンチェスター/DIO:ゼロサキ アサシン トルネンブラ/フランチェスカ・クローチェ:辿条 バーサーカー クルトー/京里・L・平岩:織田たかみち アヴェンジャー 産業革命/A.J.:トニー蔵 ログ 1日目 01SB聖杯戦争OP 01メイン 0101教会 0101住宅街 0101霊地 2日目 0102教会 0102住宅街 0102霊地 3日目 0103教会 0103霊地 ※申し訳ない、この日だけログ保存形式を間違えたため色&リンク無しです…! 4日目 0104学園 0104住宅街 5日目 0105学園 0105霊地 6日目 0106住宅街 7日目 0107霊地 8日目 0108教会 9日目 0109霊地 0109教会 10日目(最終日) 0110霊地 01SB聖杯戦争ED 01ネタバラシ回
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ロンギヌス 「神をも滅ぼす具現」を意味する、神器の中でも神や魔王すら滅ぼすことが可能な力を持つと言われる特殊な神器。 持ち主が「所持している」か「生きている」限り、同じ能力を持つ神器は存在しないという唯一無二の神器である。 「2種類以上の能力をあわせ持つ」特徴があり、一例として「赤龍帝の籠手」は「力の倍増」+「力の譲渡」となる。 所有者の才能や創造力をすべて汲み取り、実現できるだけの「受け皿」「実現性」を持つため、禁手に至った場合の能力増大や能力増加において顕著な格の差が生じる。 このことから「拡張性の高い神器」なのではないかとアザゼルは考えていた。 「神滅具」という概念が生まれた頃は「黄昏の聖槍」のみであったが、時代を経るごとに数が増えていき作品開始時点で、13種(*1)が確認されていた。 そして最終章にて、新規神滅具が5種類(*2)追加され、全18種となった。 また今世の所有者はすべて禁手、あるいはそれ以上の形態に至っており、研究者の間では未曽有の出来事に備えてシステムが起こした状況だという説が有力視されている。 上位クラスは使いようによっては、国を滅ぼすことも十分可能であり、世界に大きな影響を与える規模になる。 古来より所有者は三大勢力いずれかの監視下に置かれていたが、今世においてはその所有者の発見や特定に難航している(*3)。 また、二天龍を始めとした強大な神獣・魔獣を封じた神器は他の神器に想定外のイレギュラーを引き起こす要素を持つ。 「聖書の神」亡き今となってはなぜ「神を殺せる神器」という逸脱した物が作り出されたのかは永遠に謎のままとなったが、一部では「他の神話勢力への侵略に用いる意図があったのではないか」「聖書の神に何かがあった時に三代勢力を守る目的があったのではないか」、などという考察が為されている。 「魔獣騒動」や「邪龍戦役」などの大事件の発端ともなったことなどから、ハーデスの一派を筆頭に危険視する者たちも多い。 神滅具一覧 赤龍帝の籠手 赤龍帝の鎧 ・龍神化 白龍皇の光翼 白龍皇の鎧 ・白銀の極覇龍 黄昏の聖槍 極夜なる天輪聖王の輝廻槍 ・覇輝 獅子王の戦斧 獅子王の剛皮 ・獅子王の紫金剛皮・覇獣式 黒刃の狗神 夜天光の乱刃狗神 ・深淵なりし冥漠の獣魔、英傑であれ常夜刃の狗神 永遠の氷姫 永遠に想う白銀世界 絶霧 霧の中の理想郷 魔獣創造 破滅の覇獣鬼 煌天雷獄 聖天虹使の必罰、終末の綺羅星 時空を支配する邪眼王 禁夜と真闇たりし翳の朔獣 禁夜と真闇の滅殺獣姫 幽世の聖杯 紫炎祭主による磔台 蒼き革新の箱庭 究極の羯磨 深潭の蓋世王冠 機界皇子 終わる翠緑海の詠 星砕剣と星穿銃
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聖杯のUTSUWA ◆lnFAzee5hE ◇ これは夢…… だったのか…… 悪い夢……いや…… いい夢だった…… ◇ 生きるということは常に戦い続けるということである、特に――日本全国から人が集まる物騒な都市、東京はそうだ。 学生、サラリーマン、自営業主、主婦、いや幼児や老人ですらも、自分がより良い位置へと居座るために、他人を蹴落としあっている。 だが、獣ですら休むというのに――人間が常に気を張って暮らし続けることなど出来ない。 安らぎが必要であった。人によってそれは、家であり恋人であり趣味であり、 そしてここに――『3姉妹』、実の三姉妹が経営するスナックに安らぎを求める男がいた。 ――夢を見ているような気がした。 三姉妹のママが歌うカラオケを子守唄代わりに、カウンターに突っ伏して男は眠っていた。 男は鎧を着ていた。 それは比喩表現ではなく、現代の東京に於いては実に奇妙なことであるが、男は黒の西洋鎧を纏っていた。 長女のママが男に毛布を被せようとする。冬の日であった。少なくとも、温もりもなく眠れば風邪を引くような日である。 その時、鎧が――牙を剥いた。 男の精神性を表すかのように、その鎧は尖りすぎていた。 長女の指が切れる。 「姉さま大丈夫でして?」 出血する。傷は浅い、長女は切れた指を口にやり、血を吸う。 「ほんと無駄に尖ってるのよねぇ」 「自分が傷つきたくない奴ほど、人を傷つけるんでしてよ」 「正直どこに向かいたいのか方向性がわからないんだけど」 結果として、三姉妹から毛布だけでなく、辛辣な言葉を掛けられることとなった男は、心の中でそっと呟く。 (味方は……己だけ) いつの間にか目覚めたのか、あるいは最初から寝ていなかったのかもしれない。 辛く厳しい現実の世界の前に戦うことも出来ず――何も見なかったかのように、ただじつと目を閉じることしか男には出来なかった。 気づかない間に目から涙が溢れていた。 何故、己はこうも上手くいかないのだろう。 新プロジェクトのメンバーには選ばれず、同僚からはどうも避けられている節があり、部下からも舐められているように思える。 (俺が……危険すぎる男だからか) 心の中でまで、嘘をつかなければならなかった。 社内で彼が危険な男と呼ばれている所以は、その尖りすぎる鎧にあり――ほとんど蔑称である。 それでも、誰も並び立てぬ孤高の男であると嘘をつかなければならなかった。 力もなく、それを補う要領の良さもなく、ただ孤独なだけの自分など――誰が認めたいものか。 (力【仲間】が……欲しい) 涙で――視界がぼやける。 三姉妹は店の後片付けのために、カウンターからは引っ込んでいる。 あるいはそれは、彼女たちなりの配慮なのかもしれない。 だが、泣くことなど出来ない。 プライドがあるのだ――王としての。 (……!?今……俺は何を思った?王……俺は何かを……) 涙でぼやけた視界に、紅い満月が映る。 店内に、紅い満月のオブジェは存在しない。 存在するはずのない紅い月を認識すること、それが――この戦争への参加条件。 男は――偽りの記憶の殻を被せられて、この東京で係長として働いていた。 だが、真実の彼はそうではない。 争いの絶えない国――ブリテン、百万人の王、十一人の支配者、外敵、数多くの英雄が覇権を争う国で、彼もまた戦っていた。 彼の名はリエンス王。 王の剣――エクスカリバーに選ばれず、十一人の支配者にも選ばれず、 ただ孤高と孤独を履き違えて戦うしか無かった哀れな王。 十一人の支配者の一人――ロット王と戦って敗れたはずだった。 だが、紅い月は――それを由とはしなかった。 薄れゆく意識の中に、紅い月が輝く。 彼は紅い月に手を伸ばした、何者にもなれなかった己が――今度こそ選ばれるために。 そして、彼は東京に辿り着いた。 聖UTSUWAを手に入れるために。 夢から醒めるように、チャンネルを替えるように、さくり、と記憶は取り戻された。 リエンス係長という偽りの器は今度とも利用することがあるかもしれない、 だが真の自分――リエンス王を取り戻し、偽りのしがらみから解き放たれ、どこか清々しい気分を味わっていた。 「モガママ、勘定は付けといてくれ」 瞬、と立ち上がり、偽りの安らぎを後にする。 二つの意味で、この場所は偽りの安らぎだった、とリエンス王は思う。 そもそもこの場所が偽りであったこと、そして――結局、俺は安らぎなど得てはいない、ということ。 3姉妹を出る。表の看板の明かりは消えていた。魔女の格好をした三姉妹が描かれている。 今ならば理解できる、この看板は――いや、三姉妹のママはブリテンの魔女の三姉妹がモティーフになっていたのだ。 俺の記憶か、あるいは元の世界の記憶か、どちらかはわからないが――それが元になっている。 NPCだから問題はないだろうが、百万人のアーサーや十一人の支配者がいる可能性にも留意しなければならないだろう。 もう電車は無くなっていた、NPC時代の稼ぎが入ったそう厚くもない財布の中身を確認し、タクシーを拾う。 (サーヴァントというのは、俺の家にいるのだろうか) 記憶を認識した時点で、サーヴァントが現れる。 そういうものだと思っていたが、未だロット王の周辺にサーヴァントが現れる気配はない。 ならば、すでに召喚されていて――己には見えなかっただけではないか、その可能性を考えて、運転手に家までの道を急がせる。 記憶を取り戻した今となっては、溜息の一つもつきたくなるようなアパートの前に辿り着く、 城で暮らしていた俺が、こんな豚小屋に――と文句の一つも言いたくなる。 階段を昇る。 まるで空気が粘性を持ったかのような圧力を、自室に近づくに連れてリエンス王は感じていた。 間違いなく、サーヴァントは自室にいる。 そして、巨大な力を持っている。 俺が持ち得なかった力だ。 なんとも形容しがたい、UTSUWAと呼べるものだ。 今更、退けるものか。 アーサーにも、 ロット王にも勝てなかったから、俺は聖杯を取りに来たのだ。 自室に入る。 小部屋が、まるで迷宮のように思えた。 ここにサーヴァントがいる。 とてつもなく恐ろしい気配がする。 ここにとどまりますか。 何かに聞かれたような気がした。 だから、リエンス王は叫んだ。 「お前が……俺のサーヴァントか!名を名乗るが良い!」 「ダッジャール……真名は、カオスヒーローだ、本名は忘れた」 ◇ ◇ ◇ 聖杯 獲らなきゃ 帰れねぇ うた:リエンス&ダッジャール 聖杯 欲しさに 来たぜ 東京 私 欲しくて たまらない なんで 聖杯 が 欲しいんだ なんか 他に やること 無いのか 元の 世界じゃ 殺された 一発逆転 狙うには 聖杯 獲らなきゃ 帰れねぇ 聖杯 じゃなきゃ ダメなのか 悪魔合体とか いいんじゃない? 私の 願いは ただ 一つ 認められたい それだけさ 聖杯 じゃなきゃ 帰れねぇ 悪魔の力じゃ みんな ドン引きだ 聖杯 獲らなきゃ 帰れねぇ 聖杯 よりも 愛が 欲しい ◇ 「わかった……リエンス、どうせ暇人だ。お前が聖杯を獲りたいっていうなら、協力しても良い」 「本当か」 まるで花開くかのように、リエンス王が笑った。と、同時にダッジャールもまた、嗤った。 忍び装束を着て、急所部分の防御のために、紅い鉄鋼を纏った男である。 まるで闇と血の化身を思わせる男である、邪悪な――そしてどこか、自嘲を思わせた。 「お前は……いや、お前も……」 今まで偽りの環境の中にいた、そしてこれからは仮初の主従関係の中に身を投じることとなる。 ならば、不用意に関係性を揺らがせるべきではない。 しかし、リエンス王は――王だった。 支配者として意地を通そうとするのならば、聞かなけれならない。 「俺を侮っているのか」 「当たり前だろ」 ダッジャールが言葉を返した瞬間、リエンス王に宿った令呪が鈍く――輝く。 支配者であるが故に、例え孤独になっても、卑屈になることだけは出来なかった。 だからこそ、ロット王と戦うことになったのだ。 命よりも惜しい物があったのだ。 「令呪を以て命じる――」 「だから、お前は……」 ダッジャールは抗う様子を見せなかった、ただ嘲りの表情を浮かべ、言った。 「王の器じゃないんだ」 令呪から光が失われる。 何も言わず、リエンス王は部屋の隅のベッドへと向かう。 出来たはずだった、令呪を以て――ダッジャールを従わせることが。 それでも、やはり――リエンス王の――王としてのプライドが、それを許さない。 「畜生、どいつも……こいつも……」 願わずにはいられない、力が欲しいと。 エクスカリバーにも、十一人の支配者にも、いやブリテンの大地そのものに、己を認めさせる力が欲しかった。 だが、今の己はどうだ。 従者【サーヴァント】にしか侮られる程度の、王の器でしかない。 「畜生……」 ただ、ベッドで打ち震える。 王とは器だけじゃない、そのはずなのに。 ◇ リエンス王は、まるで己を見るようだった。 そうだ、力が欲しかったのだ。 ダッジャール――いや、カオスヒーローも。 神の戦地と化した東京で、混沌の英雄として戦う以前の彼は弱者だった。 不良グループに虐げられ、常に力を欲していた。 力を求めて、仲間と共に戦った。 いや、今思えば彼らは仲間ではなく――人生で最初で最後の親友だったのかもしれない。 悪魔と戦い、天使と戦い、成長する度に思った、もっと力を。 そして――かつて彼を虐げた男に敗北し、彼は決意する。 力を――悪魔との合体を。 そして彼は、成ったのだ。 混沌の救世主【カオスヒーロー】に、悪魔を率いて、神を討つ者に。 だが、力を手に入れれば手に入れる程に、視界は広がり、上には上がいることを知った。 魔王、天魔、大天使、魔神――魔人である己ですら未だ届かぬ高み。 そして、かつての親友。 救世主【ザ・ヒーロー】 戦い、敗北した。 救世主は強く、己は弱かった。 そして、負けたが故に――偽救世主、反救世主のクラス、ダッジャールとして召喚された。 だが、後悔はなかった。 まるで、夢の様な日々だった。 いや、もしかしたら本当に夢だったのかもしれない、目を開ければ、今までのように何でもない自分がいるのかもしれない。 ただウジウジと力を求め地を這いずるだけの己がいるのかもしれない。 それでも、良かった。 良い夢だった。 本当に、良い夢だった。 ただ、不安があった。 俺は良かった。全ては夢、それで良かった。 だが、勝者である救世主は、どこへ行き着くのだろう。 ただ進み続けた先に、何が待ち受けていたのだろう。 聖杯にかける願いは無い、だが、もし許されるのならば。 「お前は……自分を救えたのか……?」 それが、知りたかった。 ◇ 予告譚 聖杯戦争に挑まんとするリエンス王、しかし彼のサーヴァント、ダッジャールはあからさまに彼を見下していた。 このままでは不味い、己の王のUTSUWAを示さなければならない。 そんな時、彼が出会ったのはこの魔法のネックレス! これを付けた時から、女性にはモテモテ、仕事はバッチリで、ギャンブルも絶好調、あとサーヴァントは憧れの眼差しで見るようになりましたし、 あとドミノ倒し出来るぐらいに聖杯が集まりましたね。 今までの人生が嘘のように上向きになる リエンス王だったが! 「アナタねぇ……約束を破りましたね、魔法のネックレスを使ってる時は令呪を使っちゃいけないって」 「いや、悪かった……でも、一回だけだ、もうしないよ、約束する」 「いいえ、もうアナタに次はありません、アナタには罰が下ります」 魔法のネックレスをリエンス王に授けたセールスマンの示談の条件とは!? 次回 『聖杯戦争異聞録 帝都幻想奇譚』! 「しまるネックレス」! いえいえお代は一銭もいただきません。 【クラス】 ダッジャール 【真名】 カオスヒーロー@真・女神転生Ⅰ 【パラメーター】 筋力C 耐久B 敏捷C 魔力C 幸運D 宝具A 【属性】 混沌・中康 【クラススキル】 救世主(偽):A 新たな神話の時代の敗者である彼は、高ランクの偽救世主である。 彼はその逸話から属性が秩序のサーヴァントと戦う際に全パラメーターが1ランク上昇し、 中立のサーヴァントと戦う際に全パラメーターが1ランク下降する。 敗者に口なし:C 敗れた英雄たる彼は歴史の中に埋没した存在である、 故に相手が真名を看破するスキル・宝具を発動した際、その効果を防ぐことが出来る。 【保有スキル】 自己改造:A 自身の肉体に別の肉体を付属・融合させる。このスキルのランクが高くなればなるほど、正純の英雄からは遠ざかる。 悪魔と合体した彼はまさに偽の英雄である。 魔術:C+ このランクは、彼がレベルの上昇によって習得し得る魔術を一通り修得していることを表す。 また、ガーディアンとしての彼の逸話から、本来ならば使用することが出来ない、ペンパトラ、アギダイン、マハラギダインの使用が可能である。 【宝具】 『偽りの救世主の末路(デビルリング)』 ランク:A 種別:対魔宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 ダッジャールでなければ存在し得ない、平行世界の彼の宝具。 装着することで、ダッジャールの全パラメータが2ランク上昇する。 ただし、1ターン後にダッジャールはデビルリングから供給される過剰な力に抗えず死亡する。 『偽りの救世主の末路(バイバイエンジェル)』 ランク:E 種別:対神宝具 レンジ:10 最大補足:1人 ダッジャールでなければ存在し得ない、平行世界の彼の宝具。 本来の救世主を差し置いて、偽りの英雄を撃破した逸話から生じた宝具。 相手の属性が秩序、あるいは神に仕える者であった場合に発動できる。 相手の全パラメータを1ランクダウンし、ダッジャールにスキル狂化:Dを付与する。 この状態は5ターンは継続する。 『偽りの救世主の末路( そして 夢は 終わる )』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ: 最大補足:6人 固有結界。 彼が討ち倒された場所、カテドラル下層、及びその場にいた悪魔達を再現する。 その際、彼は打倒されるべき偽りの英雄として幸運が2ランクダウンし、 引きずり込んだ敵サーヴァントの全パラメーターは1ランクアップする。 【weapon】 無銘の剣 【人物背景】 かつて、三人の少年が居た。 三人の少年は、悪魔に踊らされた。 三人は二人になり、二人は一人になった。 残った一人は真の救世主で。 消えた二人は偽の救世主だった。 だとしても。 それは良い夢だった。 【サーヴァントとしての願い】 救世主が自分を救えたかを知りたい 【マスター】 リエンス王@実在性ミリオンアーサー 【マスターとしての願い】 聖杯に選ばれたい 【weapon】 無銘の剣 尖りすぎる鎧 【能力・技能】 それなりの剣技、あと歌が上手い。 【人物背景】 選ばれて下さい それしかないの 惨めな 惨めな 手を使っても 選ばれて下さい でなきゃダメなの 選ばれない事より 惨めはないから 【方針】 未定 -004 桐山和雄&ザ・ヒーロー 投下順 -002 救世主の救い方 -004 桐山和雄&ザ・ヒーロー 時系列順 -002 救世主の救い方 登場キャラ NEXT リエンス王&ダッジャール(カオスヒーロー) 000 DAY BEFORE:闇夜が連れてきた運命
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開催予定 2019.8/9~:7名、フルメンバー形式聖杯戦争、上演・現在終幕 誘いしは白百合の香 何処かの国の、何処かの場所。喧騒から離れた場所にある“私立リリウム女学院”で囁かれる、ひとつの噂。 「ねえ、ご存知? 何時かの日の夜、選ばれた生徒が、願いのために争う儀式があるんですって」 荒唐無稽なそれ、けれどいつまでも、学院に伝わるささやかな、噂話。 「仮初の楽園へようこそ、乙女達」 「――さあ、聖杯戦争を、はじめましょう」 ――とある夜、其の女学院の秘密の扉は開かれる。 回想 初演 公演記録:https //ux.getuploader.com/onsenfatetrpg/download/66 +初演出演者 初演出演者 中等科3年生 E組:若村 あゆか / セイバー 高等科1年生 N組:ヨツハ・ミユキ / アルターエゴ W組:朝潮 涼風(生徒会) / アーチャー 高等科2年生 E組:美空・A・ビゴー / ライダー 高等科3年生 N組:新絹 久遠 / ランサー S組:キャトーズ・ジュイエ・ソーシア・スーエ(生徒会会計) / アサシン E組:アデーレ・グラシーズ(クラス委員長) / キャスター 世界観・設定 私立リリウム女学院 何処かの国の何処かの場所、喧騒から少し離れた郊外にある全寮制、中高一貫女子校。 幼稚舎~大学まで存在しているが寮制度は中高のみ。特別な理由がある場合を除き、基本的に中高生は寮暮らしとなる。 クラスは各学年4つ、N組、S組、E組、W組。挨拶は“ごきげんよう”が指定されているがその実、良家子女のみではなく一般家庭の女生徒の受け入れも広く行っている。 ……魔術師の家系、或いは無自覚ながらも其の素質を有する女生徒が多いとか。 “白百合聖杯戦争”の舞台は本校舎・新校舎からはやや離れた旧校舎付近の庭園。妙に広い。 白百合聖杯戦争 “願いを叶える為の儀式”として、生徒の間でまことしやかに囁かれる噂話。 参加資格を有するは心に何かしら願いを抱く者、或いは“主催者”の気まぐれで選ばれた学校関係者。 資格を有する者の中からランダムで送られる“招待状”の下部“参戦”の項へと丸をし、自筆のサインを添えて、寮の自室の机の引き出しに入れておく事で参戦が可能となる。 後日届く“本案内”に従い前日までに各自指定された時間・場所にて召喚の儀式を行った上で本戦会場へと向かう必要がある。 全て本案内にて書かれている手順で行う事で恙無く全ては終了する。 招待状 百合を象ったシーリングスタンプで封がされ、校章の添えられた白い封筒にて寮室、或いは住まいへと送られる手紙。 開けると微かに、花の良い香りがする。 願いを、祈りを、此処に。 世界は再構築される。全て、全てはゼロに。 そうしてこれは 始まりの――
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昔々 あるところに とっても 怖い街が ありました <魔界都市> と いいました 昔々 その街に とっても きれいな お医者さんが 住んでおりました 月の光さえ 羨むような ひと でした その お医者さんの名は―― 一人のNPCが死に掛けていた。 清らかな磯の匂いを風が運んでくる、冬木市の港であった。 コンテナが複雑に立ち並び、一種の迷路を形成しているこの場所でその男は、ミミズが蠕動するかの如くモゾモゾと地を這って動いていた。 潮の臭いに異臭が混じっている。錆びた鉄の香りである。天上に浮かぶ満月の光が、この場に不釣り合いで、無粋な臭いの正体を照らしていた。 鮮やかな褪紅色の血液が地面に広がっていた。男は、その血液の上をビチャビチャと這っているのだ。 港の夜間警備を担当するこの男には、右肘より先と、左大腿より下がなかった。六秒程前に失った。 肘より先の部分は、その手にライトを握った状態で男の数m先に、太腿より下の部分は、男の背後に落ちている。 夥しい量の血液が、切断面から流れ続けている。失血死も時間の問題であった。だが、その様な死に方は許されないのだろう。 苦悶の表情を浮かべ、ナメクジが這った後の如き脂汗を体中に浮かばせ、正常な思考すらも覚束ないながらも、それだけは、この男は確信していた。 男の真正面にあるのは、斬り飛ばされた右腕だけではなかった。 現実には存在する筈のない存在が佇んでいるのだ。鎧を身に包んだ、百八十cm程の体長を持った、人間の『骨格』。 そう、人間の骨が動いているのである。御伽噺の中の住人が、男の前に現実として存在しているのだ。 鎧を着こんだ戦士然とした骸骨は、その手に剣を握っている。この剣で以て、男は四肢を斬り飛ばされた。 唐突な事だったから、反応も出来なかった。コンテナの上からこの骸骨は飛び降りて来た為、持っていたライトの明かりに映らなかったのである。 着地と同時に骸骨は彼の事を切り裂いたのであった。 もしも、此処に聖杯戦争参加者がいたのであれば、この骸骨が召喚によって呼び出されたもの。 もっと言えば、キャスターのサーヴァントが呼び出した巡回役のものだと、凡その察しはつくであろう。 この哀れな夜間警備の男は、運悪く、偶然この付近を根城とし、陣地を画定しようとしているキャスターが使役する、 見回りの為に巡回させていたこの使い魔と遭遇、現在に至ってしまった、と言う訳だ。 死んでしまう。頭蓋の中の大脳が考える事と、胸中にしまわれた心が、何度も何度もその事を考えていた。 痛い、苦しいと言う感覚よりも、その一念が今や優先されている。自分は此処で死んでしまうのだ、と思うと、痛みや苦しみが吹っ飛んでしまった。 こんなわけのわからない奴に殺されてしまうのか!? 俺はまだ四十なんだぞ、子供は上の子がやっと中学生になったんだ!! 遺された家内だけで、二人の子供を養える訳がないだろう!! 死にたくない!! 死にたくない!! ――死にたくない!! 「治療を欲するかね」 背後から、玲瓏とした声が響き渡った。男の声であったが、それを聞いた瞬間、ゾワリ、と、冷たいものが背をなぞったような感覚を男は憶えた。 剣を振り上げ始めた骸骨の動きが、停止する。潮風すらも、止んでいた。 眼球の嵌っていない、ポカリと空いた虚無の眼窩は、一点に集中されている。釘付け、と言っても良かった。 「お、俺は……死にたく、ない」 「君の望みは解った」 背後に佇んでいるであろう男が、音を立てずに此方に近づいて来る。 解るのである。隠したくても隠せない気配が、近づく度に累乗して行く様に跳ね上がって行くのだから。 骸骨の戦士が、身に纏っていた鎧ごと塵になり、宙を舞った。 まるで数秒の間に、圧縮された数万年の時間を経験してしまい、一瞬で風化してしまったかのようだった。 「無粋な者は消え失せた。治療に取りかかろう、すぐ終わる」 ――――美しい。 死にたくないと言う一念に支配されていた頭と体と心に、そんな一念が湧きあがった。 そして即座に、今度はその感情で男の全てが支配されてしまった。 その手に斬り飛ばされた男の右腕を持った、純白のケープを身に纏うその男性は、美しいと言う言葉が逆に陳腐過ぎて、 使う事すら躊躇ってしまう程の美貌の持ち主であった。 痛みも苦しみも、呼吸すらも警備員の男は忘れている。寧ろ、この男に看取られて最期を飾るのも、悪くないとすら思い始めて来ている程だ。 いつの間にか、左脚が、天井の美を誇る男の傍に置かれていた。 ケープの男が、警備員の男の右腕の切断面を軽くなぞり始める。すると、何を思ったか、男は嫉妬をし始めたのだ。 他ならぬ、自分の右腕にである。何故この美しい男に俺の分離された腕は掴まれているのだ、と。 余りにも不条理でも、余りにも狂気染みた怒りの念。その感情が余りにも馬鹿げていると言う事に気づく理性は、警備員の男には存在していなかった。 ケープの男が、手に持った左腕を警備員の男の腕の切断面にくっ付ける。 奇跡が起こった。くっ付いたのである。そして、指が動くのである。筋繊維や神経、骨や血管の等の諸々の問題を一切無視して。 ただケープの男が斬り落とされた左腕をなぞり、それをくっつけるだけで、回復させてしまったのだ。 この男は、神か、悪魔か!! 人間ではありえない治療の業、これを奇跡と呼ばずして、何と呼ぶのだろうか。 無言で白衣の男が、分離した左脚に手を伸ばす。 終ってしまう。警備員の男がそんな事を考える。あの満月ですらが色褪せてしまう程の美を持つこの男と自分との関係が終わってしまう。 警備員の彼には確信があった。今この二人を繋ぎ止めているのは、医者と怪我人と言う関係。 自分が怪我人でなければ、この男はたちまち自分から興味を失ってしまうだろうと言う絶対の予感があった。 そしてその予感は事実当たっている。神の美貌を持つこの男は、五体満足の人間には、一切の興味関心を抱かないのだ。 この関係が少しでも長く続いてくれるようにひた向きに祈る警備員であったが、彼の意思とは裏腹に、身体は、白衣の男に屈服していた。 警備員は気付いていなかったが、流れ出る血液の量が、明らかに減っているのである。 それはあたかも、この美しき白い医師の治療の妨げとならないよう身体全部が彼に対して協力しているかのようであった。 そしてもっと無慈悲なのが、白衣の男の方であった。男は相手の身体を治す者として、一切の迷いなく、先程の腕と同じ要領で脚をくっ付けてしまったのだ。 自分の五体が、完全な状態で戻って来た事を実感する警備員の男。 つい数十秒前まで、死ぬ一歩手前であったと言う事実を、彼は認識出来ずにいた。 先程の痛みも苦しみも、目の前の男の美に比べれば、儚く消える夢幻も同然。そんな事を男は考えていた。 「失血が酷いな」 氷そのもののような冷たい、ともすれば冷淡とも取れる語調で白衣の医師は口にする。 その語調が、白衣の医師の絶対的なプロ意識に裏打ちされていると言う事など、警備員の男は永久に理解する事はない。 「この造血剤を飲みたまえ、それで全てが解決する」 ケープから灰色の錠剤を取り出した白い医師は、警備員のその手にそれを握らせる。 彼はそれを水もなしに口にし、ごくりと飲み込んだ。水なしの錠剤は飲み難いにもかかわらず、スルリと、 予めオブラートにでも包んでおいたかの如く、それは容易く飲み込めてしまった。 飲み込んでから、数秒程してからだろうか。血液を一度に多量に失い、下がってはいけない温度にまで低下してしまった体温が、急激に上昇。 一瞬で元の体温に回復、いや体温だけでない、体力すらも回復し、連日の夜間警備によって蓄積してきた慢性疲労も吹っ飛んでしまった。 歳のせいか百m走り込むだけで死にそうになる程衰えていた警備員の男であったが、今のコンディションならば、42.195kmでさえ走破出来る自信がある。 「次はなるべく、この区域を避けるようにして警備をしたまえ。そうすれば、今日のような目に遭わずに済む」 そう言うと白衣の男は、片膝ついた状態から直立の状態に移行、警備員の男に背を向けた。 「ま、待ってくれ!! ち、治療費は――」 「不要だ」 拒否の言葉は余りにも簡潔で、そしてハッキリとした意味を持っていた。 短くそう告げた瞬間、白い医師の姿が、忽然と、警備員の男の前から消えた。 あっと言う間の出来事、どころの話ではない。まばたきをし、一瞬だけ視界が暗黒に染まったその刹那の間に、あの男は消えていたのである。 あの白い男と出会った時間は、時間にして一分と言う、余りにも短い時間だった。 しかし、この警備員は生涯彼の姿を忘れる事がないであろう。記憶から抹消するには、あまりにもあの男は強烈過ぎた。 あまりにも――美し過ぎた。目を瞑ってみる。瞼の裏の暗黒をスクリーンに、あの男の輪郭が先ず形成される。 次に、本物の白よりも尚白いであろう純白のケープが纏われ始め、その下に肉体の厚みが生まれ始める。 そして最後に、顔。この世に美の神と言うものがいるのならば、その権能と力を最大限にまで駆使して生み出したような、秀麗な顔立ち。 目を瞑っていても、つい数秒前に出会った人間の顔を思い出すかのような楽さを以て、あの白衣の男の姿が思い描けてしまう。 ゆっくりと瞼を開く警備員。 頭上には、月が明けき光を地上に降り注がせている。満月と、その周りを彩る、宝石を鏤めたような冬の夜空ですらが、今の彼には遠い。 今の彼には、月の完璧な円形を鏡に、あの白い医師の幻影が映っているのだった。 NPCを治す事は所詮無意味な行為である。 そうだと解っていても、染みついた本能が、見捨てると言う行為を許さなかった。 自分の医術を欲して来た者には、それを施す。医療の行為を邪魔する者には、死を与える。 聖杯戦争なる遊びの舞台に呼び出され、ルーラーとしてのクラスを与えられてもなおこのスタンスを崩す気は、この美しい医師には毛頭なかった。 例え自分の医術を必要とする者が、聖杯戦争のマスターだろうが、サーヴァントだろうが、それを拒む事なく治療を行うつもりでいる。 彼のこの信条を、聖杯戦争の『根幹』が許さず、否定しようとしても関係ない。その時は、その根幹とすらも敵対する腹積もりだ。 余りに無差別に破壊とカオスを撒き散らす存在には、ルーラーとして制裁もしよう。 無暗やたらにNPCを殺害する者にも、裁きを下して見せよう。 だがそれ以外なら、このルーラーは、聖杯戦争が如何なる結末を迎えようが知った事ではない。 数秒に一人何かが死ぬ魔界都市新宿では、人間の死ですら綿毛より軽い。 この男は確かに医者ではあるが、その実、死と言う概念を世界のどの医者よりも軽い目で見ている。 だから、自分の患者でない限りは、この男は、聖杯戦争内で誰が死のうがどうでも良いと思っていた。 自分はただ、自分を求める者だけを救うだけ。聖杯戦争にはなるべく干渉しない。そう心に決めているのだ、と。 誰もいない無人の船着き場で、白い医師は海を眺めていた。 男に見つめられている間、世界にはそよ風一つ凪ぐ事はなかったし、海面も小波一つ立たせる事がなかった。 熱のない目で海と空とを眺めるその様子は、素粒子の動きを観測する物理学者の如く機械的である。 だが、この世ならざる美を持つこの男に数秒見つめられれば、例え海であろうとも、恥じらいの余り沸騰してしまうだろう。 何の感情も熱も籠っていない男の目には、それだけの物理的な『熱』を伴っていた。 「平和な世界と言うものを考えてみた事もあったが……実際体感すると、暇と言うものだな」 近い将来、この冬木の街は、聖杯戦争の影響で、多くの人間が死に、死んだ人間に倍する数の人間が、悲しみに暮れる事となる。 いや既にこの街は、サーヴァントと言う名の怪物が跋扈する『魔都』へと変貌を遂げている。 それでも尚、あの魔界都市新宿の住人である彼、メフィストにとって、この街は平和そのものであった。 こうなると暇でしょうがない。この街にはせつらは当然の事、屍も、夜行も、千葉もいないだろう。 退屈責め自体はどうとも思わないメフィストであったが、このような場所では少し勝手が違う。 メフィストにしては珍しい、憂鬱そうな溜息を吐きながら、彼は海に背を向ける。 途端に、海にさざ波が走った。それはあたかも海神が自らの意思で、メフィストの気を引こうと海を動かしているかのようにも思えた。 しかし彼は無情である。海の様子になど最早一切の興味もなくなったようで、音も立てずに早歩きでその場を去って行く。 ――もしも、天上で輝くあの満月に、言葉を発する口があれば、語りかけたであろう。メフィストよ、それで良いのか、と。 お前の行うサーヴァントの治療行為を続ければ、最後の日まで最後の一人が残らず、結局殆どの参加者が聖杯に願いを掛ける事もなく皆消滅するのだぞ、と。 そしてその消滅する者は、お前とて例外ではないのだぞ、と。 「私は病人が好きなのだよ」 この場の誰に言うでもなく、メフィストが静かに呟いた。 「私を求めてくれるから」 ……このルーラー/メフィストは全てを理解した上で、聖杯戦争に臨んでいた。 例え神が脅しを仕掛けて来たとしても、この男は自らの理念を曲げるつもりはないだろう。 明けき光を後ろに背負い、純白のケープをはためかせ。ルーラー・メフィスト、何処へ行く。 【クラス】 ルーラー 【真名】 ドクターメフィスト@魔界都市シリーズ 【ステータス】 筋力D 耐久A++ 敏捷A 魔力EX 幸運C 宝具EX 【属性】 秩序・中庸 【クラススキル】 対魔力:EX 全ての魔術的攻撃を無効化する。 神霊級の存在が行使する奇跡や魔法、抑止力の効果ですらも、高確率でキャンセルする。 真名看破:B(EX) ルーラーとして召喚されると、直接遭遇した全てのサーヴァントの真名及びステータス情報が自動的に明かされる。 ただし、隠蔽能力を持つサーヴァントに対しては、幸運値の判定が必要になる。 後述する固有結界宝具内では、真名看破ランクがカッコ内のそれに変更。 如何なる隠蔽能力を持っていようとも、真名を隠し通す事は出来なくなる上に、過去の来歴すらも看破されてしまう。 神明裁決:A ルーラーとしての最高特権。 聖杯戦争に参加した全サーヴァントに二回令呪を行使することができる。 他のサーヴァント用の令呪を転用することは不可。 【保有スキル】 道具作成:EX 魔術的な道具を作成する技能。 ルーラーの場合は魔術的な道具は当然の事、科学知識にも造詣が深く、そう言った道具も作成可能。 本来的には水と油の関係である魔術と科学が完全に融合した『魔界都市』の住民であるルーラーは、それら2つの理論を組み合わせた道具も作る事が出来る。 人智を超越した怪物や魔人達が跋扈する魔界都市と化した新宿の中においてすら、最強かつ最高の魔術師であり、 神代の産物としか思えない程の道具や装置を生み出して来たルーラーの道具作成ランクは最高クラス。 但し、宝具レベルの道具を作成するとなると、それに応じた時間と材料が必要となる。 プロフェッショナリズム:EX スキルの域にまで昇華されたプロ意識。 医者であるルーラーの場合は、『患者を治す』と言う一点に関しては妥協を全く許さない。 例え相手が後の障害になる事が解っていても、相手が大悪人であろうとも。 相手が患者であり、かつ自らに治療を求めて来た場合には、ルーラーはそれに応じる。 患者の治療はルーラーとしての使命よりも優先される事柄で、何者であろうとも、ルーラーの治療行為を邪魔する事は許されない。 仮にルーラーの医療行為を邪魔した場合には、ルーラーはその相手を全力で排除しに掛かる。 聖杯戦争のルール違反すら見逃す、いやそもそも聖杯戦争の成り行き自体に興味の薄いルーラーの逆鱗が、これである。 ……逆に言えばルーラーは、治療行為を邪魔さえしなければ、能動的に攻撃を仕掛けて来ない。そして、完治した患者にも、最早興味もなくなる。 精神耐性:EX 精神的な攻撃や干渉に対する耐性。 このランクとなると、精神に作用する一切の事象を、神霊級のそれを含めて完全に無効化する。 生前から人間であるかどうかすら疑われてきたルーラー。かの『外宇宙の邪神』について深い知識を持ち、 なお正気を保っている所から見ても、やはり純粋な人間からは程遠い存在なのだろう。 医術:A+++(EX) 魔界都市最高の医者であるルーラーは、オカルト・科学を問わぬあらゆる知識を修めており、それら全てを医術の為に利用している。 ルーラーの行うありとあらゆる治療行為及び製薬行為は、常に有利な判定を得る。 厳密には純粋な医療技術ではないが、諸々の装置を利用する事で、死者の蘇生をも可能とする。 固有結界宝具の中では、ランクがカッコ内に上昇。一神話体系の治療神・医術神に肉薄する程の医療技術を発揮する。 但し死者/サーヴァントの蘇生に関しては、サーヴァントとして召喚された為大幅な制約が課せられており、 固有結界宝具内で、かつ、『死後3分以内』でなければ行う事は出来ず、しかも確率で失敗する。 高速思考:A+++ 物事の筋道を順序立てて追う思考の速度。 ルーラーの思考速度は生前から人間のそれを超越しており、1/10000秒の速さで一画面が送られ続ける、 大量の方程式や数字、記号を易々と理解する程の思考スピードを持っていた。 【宝具】 『神の美貌』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:??? 最大補足:??? ルーラーが持っている、『神の美』とすら称される美貌。それが宝具となった物である。常時発動型で、魔力消費はゼロ。 再現不可能、性別の垣根を超える、数秒とその顔面を直視する事が出来ない、神ですら妬く、月すらも魅了する、輪郭だけでも美しい、 理性のない人間ですら数秒正気を取り戻す、機械ですら識別出来ず停止する、美醜の価値観が違う異なる生命体ですら動きを止める……。 彼の美しさを物語るエピソードは枚挙に暇がなく、そして上にあげたそれら全てが事実なのである。 ルーラーの姿を見たサーヴァントは、対魔力スキルや対精神スキルが如何に高かろうとも、最初の一回は確実に、その美しさの余り思考を停止、魅了されてしまう。 この時魅了されてしまうと、魅せられた者はルーラーの行動を正しく認識する事が出来なくなる。 具体的には、ルーラーが攻撃の態勢に移ったとしても、「こんな美しい者がそんな行動に移る筈がない」と誤認してしまうのである。 魅了状態からの復帰の早さは、それらの防御スキルの高さ次第で上下する。 例え回復したとしても、この宝具は魔術的要因の一切絡まない、正真正銘生来の美貌が宝具となった物の為、如何なる宝具や防御スキルを以ってしても防御不可能。 最初の一回以降も、防御スキルのランク次第では、判定で再び魅了されてしまう可能性が高い。 精神を薬物で汚染されたジャンキーや狂人ですらも、一瞬正気を取り戻し我を忘れたと言う逸話から、精神汚染や精神異常スキル持ちにも機能する。 常軌を逸したこの美しさは、人間とは全く異なる価値観で動く、人以外の獣や、知性も理性も無い超常生命体にも発揮される。 またこの美しさはこの世ならざる美である為、如何なる魔術的手段や呪いを持っても再現、模倣不可能で、これらの宝具やスキルを無効化させる。 以上の点からも、規格外の宝具である事は疑いようもないのだが、魔界都市には、 そんなルーラーの『神の美』を超える、『天使の美』を持つ、黒いコートを身に纏う存在がいたと言う。 ルーラーが懸想する『彼』の美は、影すらも美しいとされ、その本来の姿を現せば、余りの美しさに如何なる存在も正気を保てなかったらしいが……。 『魔界都市に君臨する侵犯不可能領域(メフィスト病院)』 ランク:EX 種別:対軍宝具 レンジ:200~300 最大補足:2000 生前、ルーラーが管理、運営していた、新宿は歌舞伎町を所在地とするメフィスト病院。 どんな重傷を負っていようが、ここに搬送されるまでに生きていればどんな怪我でも病気でも完治出来る、 と言われていたこの病院を心象風景とする固有結界を展開する宝具が、これである。 真名解放と同時に、旧新宿区役所周辺の風景と、其処を拠点とする、地上10階地下10階、収容人数2000人を誇る白亜の大病院の風景が展開。 病院の中にはDランク相当の単独行動スキルを持ったメフィスト病院の従業員が二百人近く活動しており、それに加えて、 病院内には区外の文明水準の何世紀何十世紀先を行く医療装置が幾つも存在し、この補助を借りる事で、ルーラーは生前の医療技術を万遍なく発揮可能とする。 ルーラーはこの病院を戦闘用のそれとして見ておらず、本当に、患者の治療の為の施設として割り切っている。 固有結界の展開にも維持にも、サーヴァントとして矮小化されたルーラーには無視出来ない程の量を消費されてしまうが、 この宝具を使わねば治療出来ない患者と遭遇した場合には、惜し気もなくこの宝具を開帳する。 ルーラー自体は、確かにこの宝具を医療用のそれとしか見ていない。但し、この宝具の展開時に、固有結界の核となるメフィスト病院を攻撃した場合は、話が変わる。 元いた魔界都市新宿に置いてメフィスト病院及びその院長であるルーラーは、絶対に攻撃も襲撃もしてはならないと、区内のヤクザは当然として、 新宿に住まう魔術師や吸血鬼、悪霊等、新宿を根城とするありとあらゆる存在の不文律となっていた。 それはメフィスト病院に従事する医療スタッフの数々が、改造手術により高い戦闘能力を有するに至ったと言う事もそうだが、 病院自体が超科学技術による最先端の防衛・迎撃システムを誇っており、破壊活動を許さない事も極めて大きい。 また院長であるルーラー自体が、魔術に対して極めて造詣が深い男であり、様々な霊的・魔術的防衛手段を病院に施している。 ルーラーは病院の中では絶対の優位性を誇り、病院内部の指定の空間を操作する事で、一生院長室に辿り着けなくする事も可能で、現にこの装置のせいで、 病院に押し入った物盗りの類が、永遠に病院を彷徨う事となり、餓死してしまったと言うエピソードもある程。 もしもこの固有結界を破壊するとなると、高ランクの対城宝具或いはそれ以上の宝具を幾度もぶつけるか、ルーラー自体を消滅させるしかない。 こう言った理由から、メフィスト病院に襲撃を仕掛ける事はタブー中のタブーとされており、それを行う物は極めて少ない。 ルーラーは生前幾度も『メフィスト病院には臓器が足りない』と零しており、その臓器の殆どを……引き取り手のないヤクザやゴロツキ、 そして此処を襲撃して来た無知で愚かな者で賄って来たのだった。 実はこれでもまだ十全のメフィスト病院と言う訳ではなく、本来ならば『アカシア記録装置』、 即ち『根源』すらも操作可能な領域が存在すると言うのだが、それだけは聖杯戦争の範疇を逸脱する為、無条件で使用が不可能となっている。 【weapon】 針金: 文字通り銀色の針金を、ルーラーは常に何百m単位で持ち歩いている。 瞬間的な速度でルーラーは針金細工を生み出す事が出来、これによって針金細工のトラやサイ、幻想種を生み出す事が出来る。当然針金細工の為に中身は空洞。 また針金を目にも留まらぬ速度で伸ばしたり縮める事で、相手を切断する事も可能である。 本来の実力なら針金細工の維持には何のデメリットもなかったのだが、サーヴァントである為に、維持には魔力消費が掛かる。 メス: 文字通りの医療道具であるのだが、ルーラーの使うそれは、如何なる技術で作られているのか。 核弾頭でも破れぬ被膜を切り裂く力と、物質を素粒子レベルにまで分解する攻撃に直撃しても破壊されなかった程の耐久力を持つ。 空間や次元を切り裂く事も可能で、空間を切り裂いて、数百m単位で移動する事が可能。 直接このメスで敵を切り裂かれると、耐久や宝具のランクを無視して相手にダメージを与える事が出来る。 宝具として機能してもおかしくない程の性能を誇るが、耐久力に関しては劣化が施されており、Bランク相当の宝具攻撃、 或いはAランク相当の筋力を有するサーヴァントの攻撃に直撃すると破壊されてしまう。 また破壊されたメスを生み出すのにも、魔力が必要となる。 ケープ: ルーラーが身に纏う純白のケープ。 彼に身の危険が迫った時、意思を持ったように動き始め、攻撃を防御する。飛来する銃弾を包み、無効化した事もあった。 【人物背景】 198X年9月13日金曜日、午前3時ちょうどに東京都新宿区『のみ』を直撃したマグニチュード8.5以上の直下型地震、通称魔震(デビルクェイク)。 たった3秒しか揺れなかったと言うこの地震による死者は4万5千にも上り、更に地震の影響で、 新宿区と区外との境界には幅20メートル、深さ50数キロにも達する<亀裂>が生じてしまい、新宿と区外は完全に隔絶されてしまう。 魔震については様々な憶測があり、上位存在が意図的に引き起こしたと言う説もあるが、実態は不明。 何れにせよ確かなのは、魔震以降新宿の亀裂から様々な古代文明の遺跡や遺構が見つかった事、新宿全体が濃厚な霊地となってしまった事、 発掘された古代のアイテムや異次元からの漂着物により、瞬く間に新宿は世界で最も発展した都市になってしまった事。 そして新宿全体が、サイボーグ手術や薬物の影響で正真正銘の怪物となったヤクザやゴロツキ、新宿から噴き出る妖気に引き寄せられた、 妖物や悪霊の跋扈する、カオスの権化のような都市になってしまった事である。 メフィストはそんな都市で医者を行っている男であり、区内であれば知らない者はいないとされる程のVIPである。 彼の医療技術が神域を遥かに超える所にあるのは、かの大魔術師であるドクトル・ファウストを師に持ち、ファウストの一番弟子であるからこそ。 自らの治療を欲するものには無限大の慈悲を以て治療に当たるが、自らの治療を邪魔する者には死を与える恐るべき男。 事実メフィストに意図して害を与えた者の殆どは、その圧倒的な実力の前に葬り去られている。 このような来歴から、新宿区内では『最も敵に回してはいけない男の1人』として知られており、戦車を目の前にしても恐れないヤクザですら、 その名を聞いてしまえば恐怖の余り震えあがる程。 過去のある一件のせいで女性に対しては強い嫌悪感を抱いており、その反動で男色家になる。 現在は西新宿で、年商3000万円のせんべい屋を営む美青年店主、『秋せつら』に熱を入れているが、せつらには袖にされている。 男女の性差を超越する神の美貌を持ち、万人が認める究極の美青年であるメフィストだが、実は好物は『タンメン』である。 【サーヴァントとしての願い】 不明 【方針】 自分の医療技術を求める者がいるのなら、例えNPCだろうが、マスターだろうが、サーヴァントだろうが、それに応じるつもりである。 ルーラーとしての役割は、余程酷いルール違反を犯す者でもない限りは、黙認してやるつもり。 但し、自らの邪魔をする者には、相応の報いを受けて貰う。医療行為のし過ぎで魔力が枯渇、消滅しようが、7日経過し、冬木が消滅しようが、 別にメフィストは如何でも良いと思っている。